生前好きだった本だとかレコードだとか棺桶に入れてはいけないそんなものを手にする資格はないそもそも天国にも地獄にも行けない死んでなおこの世に残るしかなく泣き叫んでも誰にも見えず誰にも聞こえない声も涙も奪われているのだから当然かというと当然の…
水がゆっくりと染みこんでいくようなところなどもう残っていないかと言って乾ききっているのでもないなにもないからだがらんどうの廃屋なのにもう蔦も絡まることをやめて蜘蛛も巣をはらず風も訪れず時は流れていてもカラカラとむなしく日向も日陰もない誰も…
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