2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

膝を崩して

「たまにはだらしなくなることも必要だよ、あんた」 CARL SPITZWEG The Poor Poet 1835 Oil on canvas, 155 x 221 cm Neue Pinakothek, Munich

あるいは絵画をめぐる視線の共犯関係

片方の掌は手袋により隠されている。そしてもう一方の掌は、視る者の視線を引寄せんばかりの姿態で露呈されている。裸体の掌。たしかに掌は隠されていることよりも露わになっていることの方が普通だろうし、こうしたポーズがおそらく当時の肖像画の一類型で…

その綻びから「裸体」が

砂漠とは裸体にほかならない。メタファーという薄衣を剥ぎ取られた言葉が「意味もなく」堆積する、「彼方」すらない地平だ。 そして砂漠とは死にほかならない。にもかかわらず、わたし(たち)はそこで生きたいのだ。なぜならそこには自由しか存在しないのだ…

かれらは微細な羽虫のように

わたしの好きなデューラーは「犀」のデッサンをいくつも描いたが、たしかに描きたくなる生き物だ。わたしの場合は「犀」よりも「象」だろうか。象はアフリカやインドなどの大陸と呼ぶにふさわしい大地に棲んでいるけれど、わたしにはなぜか小さな島に生きる…

「M★A★S★H」

Robert Altmanの「M★A★S★H」が1970年にカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞したのは単に当時の政治的事情というか風潮によるものだから、この作品が「お墨付き」の傑作だなんて勘違いしてはならないし、ブラックユーモアたっぷりの戦争風刺&ドタバタコメ…

ユメノナカ

鼻声でうたうアンタにla-la-la 塞がる胸にla-la-la 跳び箱のむこうにしゃがむ君 ならんだ膝小僧にsayo-nala かなしいユメノナカノla-la-la

モールス

tu-tu-tu- ゆくばかりだ 二羽のjoubitakiかと思ってきいていたら わたしの鳴く声だ そう思っていていいだろう 寒の戻りでわたる風だ どこへ行ったかわからない 神々の挨拶みたいなものさ 分厚い紙の空き箱をのぞいて みんなおんなじ種を落とすのだよ 手をつ…