「M★A★S★H」

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Robert Altmanの「M★A★S★H」が1970年にカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞したのは単に当時の政治的事情というか風潮によるものだから、この作品が「お墨付き」の傑作だなんて勘違いしてはならないし、ブラックユーモアたっぷりの戦争風刺&ドタバタコメディ映画などという余りに正しいキャッチコピーを鵜呑みにしてしまったら、笑えるものも笑えなくなってしまう。
ここには紛れもない「現実」が紛れ込んでいる。それがどのシーンであるかなんて野暮なことを言うのはやめよう。つまり、この作品は断片的ドキュメンタリーなのだ。そうでなければ、こんな内容の作品などTV番組でたくさんだ。
その断片があるからこそ「M★A★S★H」は映画なのだ。Altmanがそのことを意識していたかどうかは知らないし、むろんそんなことはどうでもよいことだ。

※ちなみにmashとはマッシュポテトのマッシュのこと。