彼方へ

ふたりのアリス

ジャック・リヴェットの「セリーヌとジュリーは舟で行く」をみる。192分は長いがリヴェットの長編としては普通か。それでも100分ほどで休憩。 別に途中までしかみないからと言って感想を述べることを禁じることはないだろう。なぜなら、死んでさえも人の人生…

カラフルな脳

3歳から触っているからか、大好きなLEGOと同じ感覚なのか、指で触って国名言って空いた指で位置を探って置いていく。 認識と感覚が違うのか?老いて固まった我が 脳には信じがたいことだが、楽しんでいるのを見ているとカラフルな脳が見えてくるようだ。

春と修羅

大江健三郎の小説の装丁をする司修の装丁と挿絵が気に入り手に入れた今にもばらばらになりそうな賢治の童話集。 低学年から少しずつ息子と読む。いつか「春と修羅」のよさがわかるようになるか?それがわかる人間になるのがしあわせかどうか?このクエスチョ…

ボンボン逝く

木となり 忘れ去られて 木炭となれ 六道輪廻も諸行無常も そこいらの溝のように ひょいと越える術を 猫のお前なら知っているはず それでも わたしのまわりの空気は 少しだけ薄くなるんだよ 庭の小枝が揺れて 短い散歩から帰って来たと つい思ってしまうこと…

触る

中山ラビ 4th もうすぐ ギター一本に戻って再スタート? 後退?停滞? いや、蛹の季節 最終の曲、アワレこの世にふるものは 何ものも媒介せず立ちあがる歌 まるでゴダールがポータブルキャメラを持ってパリの街に飛び出した瞬間の驚きに似た感覚だ。 だから…

すぷりんぐ

春の雨の降りはじめる前に鳴き出した聰明な生きものを濡れた夜道を走りながら轢き殺すのはわたしだ

主題歌を唄う

クリント・イーストウッド主演の映画を10本以上撮影するブルース・サーティースの撮る「センチメンタル・アドベンチャー」はイーストウッドの傑作のひとつなのに、全国ロードショーされなかったことや地味な内容から今も陽の目を見ない作品のまま映画史に埋…

なんどでも

なんどでもやるぞ! 高浜も キューバも

距離感のある愛

この、距離感のある愛がいい。

ないた

内田麟太郎も好きだけれど、長新太も好きな絵本作家のひとりだ。キャベツくんシリーズは大好きです。 でも一番好きなのは「ないた」。 文は長新太ではなく中川ひろたかというひとだけれど、絵に文のすべてというか、それをはみ出すものが描かれていて、やっ…

Android

音がでる 花がさく 四角な箱さ 透明なドア 無数のへや 見知らぬ国も 大きな歴史も すっぽり入る 小さな箱さ 言語の織りなす虹を キレイに爪を切ったきみの指が 滑り降りる 顔のないきみと 影のないぼくが 金属の路地を早足で歩く あかるい街さ ガラスの裏側…

天使の発明したもの?(再録)

彼あるいは彼女 つかのまの風 彼女それから彼 逃げていく光 THANK YOU FOR SENDING ME AN ANGEL 薄日の差す休日の朝 庭に舞い降りると 木の実を拾いだした けれど それをしまうところがなくて それをしまうところを こっそり翼の下に作った それからという…

衛星の影

忘れたい 忘れない 永遠の周回 宇宙へと解放されることもなく 地上へと舞いもどることもなく 恒星のあかるさを反射させながら まわる うたう ねむる 金属製の記憶 負傷したこども そよ風 油田 溶けていく氷河 nuclear さよなら 燃える 美しく 燃える きみ お…

彼らは微細な翅虫のように(再録)

わたしの好きなデューラーは「犀」のデッサンをいくつも描いたが、たしかに描きたくなる生き物だ。わたしの場合は「犀」よりも「象」だろうか。象はアフリカやインドなどの大陸と呼ぶにふさわしい大地に棲んでいるけれど、わたしにはなぜか小さな島に生きる…

300円のはてな

どうしてかえるがすきなのさ そふとなてあしのさきっぽに まあるいものがくっついてて なんだかそれがほらあれさ はてなまーくのくろまるだ しりたがりやのおさるじゃなくても ほしくなるのはあたりまえ まあるいぎんかをみっついれ がちゃんとおちたらぼく…

ドレスの誘惑…

クルマで80分くらいのところにある水族館。淡水と汽水に棲む生き物を中心に展示していて、年に5、6回は行くので年間パスポートを持っている。 写真は海水に棲む魚のミノカサゴ。 シックなドレスに毒が隠されているのは人間と同じ? そう言われると余計に食べ…

豆は深煎り?

文:内田麟太郎、絵:西村繁男の作「だが、しかし」(文渓堂)。 この二人による本は、わたしと子ども二人のお気に入りだ。ほかにも、「がたごとがたごと」「おばけでんしゃ」「ありがとう、しょうぼうしゃ」などいろいろあるが、「おでんさむらい」は子ど…

本が読みたい

今週末に借りてきた絵本20冊。(写真が載らなかった!) 3年前に子どもが生まれてからわたし自身はほとんど本が読めないが子どものために借りる本は何百冊と読んでいる。 わたしの子どもは寝つくのが遅いから毎晩何冊も読みきかせをするのが日課だ。 しかも妻…

ドラコニアの縁をなぞって・・・

マルキ・ド・サド、澁澤龍彦、会田誠という黄金のトライアングル。 なのにまだ読めずにいる。 サドについてはまたの機会にしっかり書きたいので、今日はこの辺で。 なんで触れたかというと、今日の朝日新聞に広告が出ていたから、それだけ。 『ジェローム神…

竜の枝の先にあるものは

幼児の認識の仕方は感覚的なものらしく、たとえばビー玉の数でもある程度の数までなら「1個2個3個」と数えなくても一目で認識できるみたいだ。 だからかどうだかわからないけれども、この雑草の枯れ枝もそこいらに落ちていたのを「あ、竜だ!」とすかさず…

玄米とナズナと妻と

昨年ある農業法人から玄米30キロを三袋購入し、一袋目がなくなったので次の袋を妻と子どもが取りに行った。 これがその玄米。普通栽培のこしひかりだ。近所のコイン精米所で10キロずつ精米してたべるのだ。やはり研ぎたてのお米で炊いたごはんがおいしい♪ ち…

ぺんぺん草

ピアノの上に平気で乗っかるやんちゃでも出かけた先の野原で摘んできたナズナがかわいいのかこんなぐあいにそばから離さない。 「やわらかいよ」というから、「お日さまに当てると元気になるかも」 そういうと、テーブルに持っていく。 ただのぺんぺん草もか…

落葉と水と音と

玄関脇の睡蓮鉢には金魚すくいでとってきた金魚と近くの水路ですくってきたメダカがいて、毎日の餌やりはわたしの日課だ。 久しぶりの晴れ間で庭のけやきが水面に映るのをなんとなく眼にしていると昨夜の偏頭痛のなごりも和らぐようだ。 水の冷たさを感じな…

愛でたいお話

curiousであることに両義的な属性があるように、「しりたがりや」のおさるがとる行動は、いつも大騒動を巻き起こしながらも決まって楽しく幸福な結果をもたらす。 たとえば写真の巻のように、置きっぱなしのダンプカーに乗り込み誤って?荷台を傾けて積まれ…

開かれた書物・開かれた光景

本当のことを言えば書物に限らないことだし、わたしのブログに個別の「書庫」が設けられていないのもそれゆえなのだけれど、とりあえずここでは書物に限って話すことにしよう。 ジャンルなんてものは凡そ便宜的なものにすぎず、少なくともわたしのなかでは思…

ユキや

年の瀬に猫迷いて歌う ひとひらのかたちはよろづたがえどもゆきとよばれてきえんしろねこ

八雲立つ

八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を 『古事記』

ばすけっとのなかで

きそくただしくらっかする ちいさなすいてきにうつるせかいの ひろがりゆがみちゅうぶらりん まどわくをかすめるはととふらわー やくもなんてこれっぽっちもないじゃないか なつのそら ただようちいさなりゅうしたち いなほもうしもうみのさかなも りんかく…

「3安」幻想からの目覚め05

しかし、原発なし化石燃料による発電なしで、果たして現在のような消費電力量を賄えるだろうか。経済成長を前提とする今当たり前とされる考え方が変わらない以上、新興国の電力消費量は今後も増加の一途を辿るだろうから、かなり本気にならない限り自然エネ…

「3安」幻想からの目覚め04

そもそもエネルギー資源のほとんどない日本が原発の依存度を下げ輸入エネルギーによる発電の依存度を下げまだまだ頼りない代替エネルギーに頼るには、あまりに消費発電量が多すぎることも大きな問題なのだが、経済成長を前提とする考え方やライフスタイルと…