「3安」幻想からの目覚め02

日本の首相の「脱原発」発言がさまざまに云々されているが、先の話から言えば「脱原発」という言い方はもはやあり得ないのだ。
ある年代の者にしか通じないが、原発はフクシマ以前から「お前はすでに死んでいる」という状況にあった。にもかかわらず、二酸化炭素を排出しない原発地球温暖化を進めない、しかも安くて安定的な発電方法だということで確かに一旦は息を吹き返していた。
最も現実的なクリーンエネルギー「原発」。
しかし、オバマ大統領も一般教書演説で力説した、この、いわゆる「原子力ルネサンス」という流れも実は電力会社によって巧みに作られたプロパガンダにすぎなかった。
実際には大して安くもなく、安全からは程遠く、世界のエネルギーに占める割合が6%にすぎない原発を、一部の国家と電力会社が、「こんなに浸透していて依存度の高い原発を今さら無くそうなんて非現実」と訴え、それをマスコミが鸚鵡返しに流布していたわけだが、フクシマを体験した世界はその作られた夢の世界から徐々に覚めつつある。

そんな中で「脱原発」なんて平気で口にする者は「お前はすでに死んでいる」と言われても仕方ないのかもしれない。