締め括りの本
忙しいので短篇集
2019はこれで締めくくることになりそうだ。
1986に読んで以来の再読。新訳が出ているのでそちらも読んでみたい。
33年前よりはブレヒトに近づけるか?
わたしも十数冊の著作や翻訳を持っている澁澤龍彦の、伴侶であった時期を持つ女性
人間としては欠点もあったこの偏愛的文学者を追悼した雑誌の年譜において、自分のことがすべて削除されていたことに傷つき隘死したとも言われる女性
二人がともに暮らしていた時期に訳されたこの作品の一字一句に二人の共有した時間の一秒一秒が刻まれているような気がしてならない。
澁澤の呪縛がなければより以上の才能を開花させたであろう女性
澁澤の呪縛があったからこそ香り立つ花であったであろう少女
「子供の十字軍」より