本の色

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約2年前の2005.10.21「ずれていく話」(http://blogs.yahoo.co.jp/force44works/14682055.html)でも書いた「画本 宮澤賢治」シリーズ。
大判でそれなりの値段のする本なので一冊ずつ集めるにはちょっとという方におすすめなのが、それらを厳選して一冊にまとめた「賢治草紙」(同じくパロル舎刊、2000円)。
若干挿絵が割愛されてはいるが十分楽しめる内容になっていると思う。挿絵はもちろん小林敏也氏。この本のなかでは「やまなし」のこのページが特に好きだ。「猫の事務所」もいい。

もう一冊はベストセラーにもなった「空の名前」(高橋健司著、光琳社出版)。空や雲のことだけでなく気象現象に関する様ざまな言葉が網羅されていて、みていても読んでいても飽きない。わたしも詩をかいたりするときにごくたまに拝借することがある。この前ぱらぱらとめくっていて「樹雨」(きさめ)という言葉をみつけたけれど、いつかこの言葉、使いたいと思っている。

ところで、この二冊の本、なんだかおんなじ色合いのような気がするのはわたしだけだろうか。掌で掬ってはじめて気づき、けれど、掬ったとたんに消えてしまう碧・・・アルコールの幻燈の灯り
そう、本にはその本特有の色がある。黒い本、緑の本、灰色の本、銀の本、黄色の本、白い本、錆色の本、青い本、茶色の本、金の本、赤い本、藍色の本・・・

だとすると、無色の本というのもありそうだが、いったいどんな本だろう。わたしにはすぐに思い浮かぶ本があるのだけれどそれは内緒だ。

さて、この二冊、あなたにはどんな色にみえますか?