くりかえし

年末から今までに同じ病気で三回も入院した。その二回目の入院のときにプランクトンの記事を書き、三回目の入院では今こうしてまだベッドの上にいて書いているのだが、とりたてて書きたいことはない。
まあひとつあげるなら西にみえる空の彼方が気になるくらいだ。

今回はGWで渋滞した午後の国道を救急車で運ばれていて、救命センターのある病院が何千キロも遠くにあるように感じた。

入院中は中上健次やなにやかや、何冊も本を読んでいる。
自宅の書庫には買い置きしたままの本が何冊もあるからちょうどいい機会だが、こんな調子ではなんの計画も立たない。
また、こんなに頻繁に痛い目にあうのも勘弁してほしい。本人もたいへんだが周りはさらに困りものだ。せめてオリンピックやワールドカップなみのローテーションで舞い戻ってほしいものだ。

と、ボヤいていても仕方ないから『岬』を読もう。二十数年ぶりの再読。快気をめざす者の読む本では到底ないけれどなぜか読みたくなった。だから読む。